せっかくの美味しい食事が、ちょっとした対応のまずさで、印象を悪くした。あなたには、こんな経験はありませんか?
例えば、、、
定食のご飯を、大盛が欲しいと思って店員に、
「すいません、定食のご飯大盛にできます?」
と尋ねると、「定食は、できません」といかにもな形式的な対応で返され、それでもと思って、
「いや、別料金でもいいんで大盛にしてください!」
と食い下がると、今度は「店長に確認しますから、、、」とそっけない態度で奥へと引っ込んでしまう、、、
こんな対応では、いくら食事が美味しくてもリピートしたいという気持ちにはならないでしょう。まぁ、こんな対応の店ではいくら旨いといっても、お客が離れていくのは確実だと思います。
接客では「おもてなしの心が大事」とはよく言うが、おもてなしの土台である「感謝の心」はもっと大事
お客様と最も距離の近い、配給のスタッフの振舞い一つで店の印象はいくらでも変わります。
「なんっか、感じ悪いな~この店、、、」
と一度、お客様の内心で悪印象のレッテルは張られてしまうと、そのレッテルを剥がすのは容易ではありません。これでは、どれだけ質の良い食材を揃え、腕のいい料理人がいても、とても繁盛店にはならないでしょう。
接客は、お店の先行きを左右する最重要な職務の一つです。
しかし、この店の将来に関わるほどの重要性を、本当に理解している店舗はあまり多くはありません。分かっているようで、分っていない経営者は接客を「テクニック」として学ばせようとするのですが、、、
これは“大間違い!”であり、接客はテクニックで行うものではないのです。
「おもてなし」という言葉がオリンピックの招致以降、もてはやされています。そこであなたにお訊きしたいと思いますが、果たして「おもてなし」はテクニックと言えるでしょうか?
違いますよね?決して、そんな事はないと思います。「おもてなし」とは技術やロジカルで語るものではなく、人の心である感情の問題だと思います。
しかし、、、
書店に行けば、接客をテクニックとしてを教えるマニュアル本やビジネス書が数多く置いてあります。それに、
「顧客満足度アップの接客セミナー」
「感動接客術の講座」
「集客が楽になる接客術」
といったセミナーが、いくらでもあるのですが、接客の本質を教えてくれものは極一部だと思います。
ノウハウや技術をいくら学んでも根本的な考え方を間違えれば、接客の質が向上する事はなく繁盛店に向けた抜本的な改革が進むこともないでしょう。例えば、お客様に注文を取る時、
「承知しました」と応えるのではなく「喜んで」と応えるお店が繁盛したので、「それじゃ、うちも応え方を変えよう!」と安易に考えて真似をしても、ただのパクリであり「二番煎じ」にしか過ぎません。
他店と同じことをしていても、それでは差別化になど、ならないのです。
それにオリジナルで「喜んで」と応えていたお店の経営者が、お客様に喜んでももらえるのが嬉しい、ありがたい。だから、その気持ちの表現として「喜んで!」と応える事にしたなら、その対応の本質にあるのはお客様に対する「感謝」です。
ですから対応するスタッフが肝心な「感謝」を感じずに表面的な応え方だけを真似しても、一番大切な「おもてなし」の気持ちを表す事はできないでしょう。それでは、細かな対応に違いが出るので結局のところ、、、
「似て非なるもの」
にしかならないと思います。
お客様の目は厳しく簡単に、表面的なものやウソを見抜いてしまう
お客様に掛ける声や、接客時のマニュアルを変えたからと言って、それだけで満足度が向上するとか繁盛店に生まれ変わるなんて都合の良い事はありません。
表面的なテクニックをいくら学ばせたところで接客の質が向上する事はないのです。お客様は、あなたが思っている以上に敏感です。
いくら、返事がよくて、声が大きくても表情がマッチしていなければそれを敏感に感じます。すると、、、
「なんか表面的な対応だよな、、、」
とお客様は意識せずとも、そう思うでしょう。
「人の目、お客様の目」
とはそのくらい厳しいものであり、安易なテクニックで接客するとかえって逆効果にも成りかねないと思います。接客にはテクニックなど不必要なくらいであって、
本当に必要なのは、、、
テクニックではなく「心」であり、その心を如何に表すかが、接客の神髄になると思います。
最後までありがとうございました。
追伸
今日の記事の中で触れている「感謝」なのですが、感謝するのは何もお店の側だけの話ではありません。感謝とは、お客様である立場の者であっても、実は必要なものなのではないか?と「S」は内心、思っています。というのも、過去こんな場面を見ていて思ったからなのですが、、、
出張で博多に行った時のこと、仕事の打ち上げで博多名物の「水炊き」を食べに行きました。その時、参加者の一人が理由が何か分からなかったのですが、プリプリと怒ってるんです。
(何だろうな?別に食事がマズいって訳じゃないみたいだけど、、、)
と気になって様子を伺っていると、どうやら中居さんが「お茶」を持ってこなかった事に対して、
「まったく!言わないと気付かないのか!」
とず~と怒っているんです。その店は繁盛店で、週末の夕食時でしたから、傍目にも忙しいのは分かります。すると、中居さんもお茶を出し忘れるくらいの事なんてザラにあるんじゃないかと思うんですよね。だから、お茶が欲しいのであれば、(まぁ、忙しいんだろうな~こっちから一言、声を掛けるか、、、)と思って声を掛ければ、それで済む話です。
しかし、仮にその人をAさんとしますが、Aさんは、
(食事をしに来た客に、気を使わせるなんて、とんでもない!)
といった気持ち、つまり「店が、客に気遣いするのが当たり前!」という感覚でいるからであり、これは今日のテーマである「感謝」がない事から起こる心理状態だと思うんですよね、、、
「S」は一個人、一顧客の立場で感謝のできない人間が、いざ接客する側に回っても、その人が本質的に人から感謝されるような接客ができるとは思っていませんし、ましてや経営者として自分の店やビジネスを切り盛りする立場であれば、スタッフに「お客様に感謝しよう」といっても鼻で笑われるような話だと思います。
技術はといものは、その人の信念や信条といったものが土台にあるのであり、土台や基礎のないのにテクニックだけを乗せても、それでうまく行くハズがないと思っています。だからこそ、月並みですが、「心」が重要であって、心が無いのに「おもてなし」なんて嘘ぶくのは、ただの笑いばなしか悪い冗談にしか聞こえないと思うんですよねぇ~
あなた、どう思いますゥ?
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