「飴と鞭」はもう古い?顧客満足を生み出す管理は「社員のパフォーマンス」を引き出す管理!

現代のモノづくりやサービスの勝負どころは「如何に顧客満足度を高めるか?」この点にあり、労働の重点は単に働くではなく「知識」に移行したと言えるでしょう。

そこで会社経営は、知識経営であり社員の能動的な活動なくしては成り立ちません。そして、社員が能動的であるには経営者である、あなたの「考え方」が会社の成長のカギを握るといっても過言ではないのです。

そのために経営学という学問があるのですが、ここでの人間の定義に「経済人モデル」というものがあります。それは、人は知性ある存在であり意思決定や行動は「合理的な判断」に基づいて行われる、という考えです。

そこでの合理的な管理と言うのは「信賞必罰」「飴と鞭」が主体になりますが、、、ところがところが、この管理手法で大成した企業は過去に存在しないと言えるのです。

「顧客満足」を高めるには、社員個々のパフォーマンスを如何に引き出せるかにかかっている

国内を代表する優良企業である「京セラ」や「日本電産」の経営者である稲盛さん、永守さんには共通の考え方があり、それは社員に対して「あなたの事を知っているよ」と気にかけるという事です。

昔から、他者より抜きんでて成功する人は世界中どこであっても、この「人の活かし方」をよく心得ていると思えます。戦国時代の武将は「旗差し物」という目印を背負って戦いましたが、これは誰がどれだけ手柄を立てたか「軍目付」(いくさめつけ)が判別できるようにする為です。

戦国時代は過酷な時代だっただけに戦場で手柄を立てれば、どんな出身身分であっても出世する事ができました。

武田信玄は、合戦が終わると「甲州金の粒」を恩賞の約束手形と共に渡して「あぁ、自分は報われるのだ」と部下が実感できる形で報償を与えたそうです。

社員にとって、経営者に「個人として認められる」というのは、とても大きな喜びです。場合によっては、「お金をもらえるよりもうれしい!」と感極まって涙する事もあるでしょう。

稲盛さんは、忘年会に参加し一人一人にお酌をして回ったと言いますが、その時体調を崩し高熱をおしての参加だった事はあまりにも有名なエピソードです。

永守さんに至っては、2千人もいる従業員に賞与を渡す際、本人宛に手紙を添えた事も有名な話です。実際に私がクルマ業界で働いていた時、ある樹脂成形サプライヤーの社長は賞与の支給の際に直筆の手紙を添えていた、と言うは話を聞いた事があります。

しかもその会社、数十人単位の工場ではなく数百人規模の工場だったので「本当ですか?」と思わず聞き返した記憶があります。

市場にものが溢れた「成熟市場」では「最高の商品」のみが市場の支持を集めます。

とは言っても顧客の好みは千差万別なので、複数のバリエーションで差別化すれば対応は十分に可能です。

「最高の商品、サービス」は「最も優れたもの」ではあるのですが、最高を目指す上での取り組み方は経営者の個性やスタイルによってアプローチが異なります。最高の経営者の一人と言われるGEのジャック・ウェルチは、

「究極の管理スタイルは文化である」

と断言しています。そして「わが社には一流でA級の人間しか必要でない」とまで言って、社員をABCでランク分けしました。そして、ランクⅭの社員は容赦なく切り捨てたそうです。私個人としては「全員がエース」の社員構成は、逆に組織が機能しないのでは?と考えるので、あまりにも厳しいと見る事もできますが会社の経営には「厳しさ」が必要なのも厳然とした事実ではあるでしょう。

能力のない社員よりも「あまりにも努力をしない社員」は組織にとっては悪影響を及ぼす人材であり、会社にとっては負担にしかなりません。そのような人材を多く抱えている組織は遅いか早いかの違いだけで、いずれは淘汰される運命にあるのです。

ジャック・ウェルチはAランクの人材を「まず人柄が真摯で価値観が共有できる人」とし先見性、決断力、実行力を重視しました。逆に、官僚的で他責の人間を嫌悪し、常に高い目標設定のできる人間を重用したそうです。

ランクAに準じた人材は、明確かつ現実的なビジョンを示し、周囲の人を活性化し個々の人格を尊重しながらも、品質やコストを重視したクオリティーの高い仕事をしました。

社員とは、会社にとって「人財」ですが人材の活用は、顧客の欲求を満たす事が唯一無二の目的です。

ですから、「顧客満足」を如何に高めるかが焦点であり、その一点に集中するためにも人材の活用、つまり個々のパフォーマンスを如何に引き出してやることが出来るか?が会社経営の要点となるでしょう。

マーケティングよりも先にやるべき事は「人」の活用

経営者にとって社員は、リソースの1つかもしれませんが「人間」という視点で見れば社員も顧客も同じです。

なので、「飴と鞭」の管理のみで社員を人財として活用できないようでは「社会に貢献する」など絵空事でしかなく、それが出来ていないうちはマーケティング云々以前の問題だと思います。

また、あなたが経営者として大成し真に社会貢献したいと考えるなら、人材を活かせないうちは「顧客への貢献を訴える資格がない」と肝に銘じる必要があるのでしょう。そして人を活かす事は、、、「その人の知性を活かす」という事であり、「褒美」という飴でもなく「罰」という鞭でもなく、合理的に道理に従って人を動かしていくのが知性ある経営者の姿であると思います。

最後までありがとうございました。

追伸

個人として非常に優秀な社長であっても組織を活かす能力がなければ、ハッキリ言って経営者としては「ガラクタ」も同然だと思います。それは、どんなに優秀な人間であっても、所詮1人で出来る事には限界があるからです。

ですから、真に優秀な経営者とは「個々の能力」では社員の方が上回っていたとしても「総合的な人格だけは、社員よりも抜きん出た人材」である事が、絶対の条件だと思います。

 

 

 

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