「無駄を省くこと」と「手間を惜しむこと」は絶対的に似て非なるもの!手間を省くのは集客的には最も「非効率」な愚行です、、、

ビジネスでは効率を追求するといった事が「正しい 」とされる傾向がありますが、しかしマーケティングの視点で見た時、それが必ずしも正しいとは限らないといった事が起こります。

ある製薬会社が効率を追求した時のことですが、その会社は商品出荷までの時間がかかる事を嫌い“品質チェックを怠る”といった製造業では致命的なミスを犯しました。そのせいで会社の評判はガタ落ち、当然ながら顧客も離れていき、緊急の商品交換のために予定外の出費がかさみ「会社の信用」と「実際の損害」という多大な犠牲を払う事になりました。

そこで、品質管理のチェックを義務付けるといった仕組みを導入したのですが「かえって効率が落ちる!」と、社内での評価は芳しくなかったそうです。

「手間が掛かり過ぎる」と愚痴をこぼす社員の言うとおりで、確かに出荷までのスピードは落ち込みましたが、やり直しや緊急の出荷は激減し全体としては、一ヵ月に80時間を節約することになりました。その結果、数百万円単位の節約となり最終的には効率も効果も大幅に改善されたというのです。

手間を省くことが集客的には最も「非効率」であるのが事実になる

経済学者のピーター・ドラッカーは、

「効率が効果に悪影響を及ぼす場合というのがよくある。したがって『効率を上げた場合』と『効果を上げた場合』のどちらの結果が自分にとってより重要かを決めなければならない」

と言っています。

つまり、簡潔にいうと、、、

「一番効率のいいやり方」が

「一番効果のあるやり方」ではない

といった事が言えるでしょう。例えば「資料を送って欲しい」という見込み客に対して、レスポンスがあったその日のうちに資料を宅配便などで発送するのと、依頼が一定の件数になってもストックし、自社の都合によって週に一回まとめて発送するのでは、どちらが効率的なのかは、簡単に判断がつくでしょう。

当然、その都度ごとの発送よりも「まとめて週一回の発送」の方が断然、効率の上では軍配が上がります。私も発送業務をやらされた経験がありますが、単純な作業ではありますが、個別に発送先きが違っていると同じものを発送するのであっても意外と手間と時間が取られるものです。

ですから効率だけを考えた場合、まとめて作業を行うのが売り手の立場としては助かりますが、しかし見込み客の立場からすると、、、

前者の「その都度、発送」をする方が、顧客の固定化には“はるかに効果的”なのが明らかであると思います。

欲しいと言っている人にすぐにアクションを起こす方が、反応が良くなるのは当たり前の事でありマーケティングでは「一番効率の良いやり方」が「一番効果的なやり方」であるとは限りません。

ドラッカーの言葉を借りれば、顧客というファンを作りだすには「手間」を惜しみ、また省いては絶対にダメなのです。

時には経済的な事情で「一番効率がいい」を優先する場合もあるでしょう。けれども、マーケティングが「業務の効率」に影響を受ければ結果が悪くなるのは分かり切った事であると思います。

ですから、あなたのビジネスが業務上の問題で「絶対的に!優先されるべきマーケティング」に支障をきたすようなら、可能な限りテストを繰り返しオペレーションにかかる実際の費用ではなく「最終的な費用の差額」がいくらになるのか?を十分にテストすべきだと思います。

顧客からのクレームの対応などにかかる処理費用と、効率を優先した場合に得られた費用とを比較するのは確実に必要な事であり、それらの費用をあなたの顧客の長期的な価値(生涯顧客価値)と天秤にかけ、常に顧客の生涯価値の方が重くなるように、十全に気を付けておく必要があるのです。

「無駄を省くこと」と「手間を惜しむこと」は絶対的に似て非なるもの

あなたがもし講師業のような立場で、自分の顧客に自分が出版した本をプレゼントするなら、手書きのサインを書いて送ると顧客はとても喜ぶと思います。

しかし、効率を追求すれば手書きのサインをスキャンして印刷し、シールにして貼り付けて送るといった事も可能でしょう。

印刷したシールで済ませれば1時間かかる作業が10分で終わるかもしれません。それに1時間もサインにかけるのは確かに非効率かもしれません。しかし、シールで顧客が喜ぶかどうか?は甚だ疑問であり、その顧客たちが、あなたに数十万円、数百万円の売上を与えてくれるのであれば、直筆サインの効果は計り知れないと思います。

印刷されたレターを郵送するのや自動でメール送信するのは、確かに効率的だと思います。

けれども、直筆のサイン入り書籍を受け取ったり、直筆の手紙をもらった人なら少なからず「ああ、この本はずっと大事にしよう!」と心を動かされると思います。ファン化された熱心な顧客であれば「読み用に、もう一冊買っておこうかな、、、」と考えてくれるかもしれません。

このような非効率なひと手間が顧客の「ファン化」を促すものであり、顧客との「長い付き合いの最初の一歩」になる事が決して少なくはないでしょう。

お客様というもの、いいえ「人間」というものは「できれば自分を必要としてくれるお店と付き合いたい」と潜在的に願っているものであると思います。

ですから、全てにおいて効率を優先するのではなく効果を優先する事は、マーケティングでは最も優先するべき重要な事であり、「無駄を省くこと」と「手間を惜しむこと」は時間をかけないという意味では同じであっても、絶対的に「似て非なるもの」であると思います。

最後までありがとうございました。

追伸

私が以前、製造業の品質管理の仕事をしていたのは、既にブログを読んでいただいている方であればご存知だと思うのですが、製造業こそ「効率化の極み」を目指した業種はありません。

しかし、「何故?高効率化を目指すのか?」と言えば、それは効率化を極めた製品ほど「高品質」になるからであり、高品質を担保するには“ある部分には十分以上”に手間をかける必要がり、それが発注をかけてくれた顧客に対する最高の「お返し」になるからに他なりません。

そして、「高品質」「超効率化」を極めるほどに、、、「おたくに仕事を出したい」という顧客が増えていくのは、私の経験則上“絶対に”間違いがない!と言えるのです。

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です