映画を観たり、小説を読むのが楽しいのは、
「この話の結末は、いったいどうなるんだろう?!」
といったワクワク感や、ドキドキ感がたまらないから、と言っていいいでしょう。
なので、映画を見に行く人の中には“敢えて余計な予備知識は入れない!”と言う人もいるほどです。
ところが、こんな人たちの最高の楽しみを奪う、忌み嫌われる行為があります。それは、、、
「ネタバレ」
この行為は、他人の楽しみを奪う一種の犯罪であるといっても言い過ぎではないでしょう。
そして、営業マンも時にこの罪を犯します。その結果、「売上が上がらない」という代償を支払うハメになるのです、、、
相手の興味関心を常に心がけて説明を行わないと「説明そのもの」がムダになる事もあり得る
たまに、「あの映画、メッチャ面白いよ!」と人に勧めておきながら、
「いや~冒頭で主人公を捕まえる刑事がいるんだけど、実はそいつが、裏で糸を引いていてね、しかも、、、」
なんて、ベラベラと最初から最後まで内容を説明し、事細かに描写までしてくれる「丁寧な嫌われ者」がいます。
こんな感じで、聞いてもない粗筋を全て暴露されると、どんなに面白いと評判の映画や小説であっても、観る気、読む気が失せると言うものです。
勧められるまでもなく、とても楽しみにしていた映画の内容を先に全~部、解説されたら、たまったものではありません。
「コイツ、どうにかして訴えてやれないか!」
と本気で腹が立ち、怒りが込み上げてくるでしょう。
けれども、おススメの仕方が上手な人は、さりげなく相手の好奇心や興味を掻き立てます。
「まず、オープニングで度肝を抜かれるんだけど、そこから、けっこう淡々と話しが進むんだよね。でも、その淡々と進むシーンの至るところに伏線が張ってあってさ、その伏線が最後は、全て一本の糸に繋がってるんだよ!ラストで思わず、そうなってたのか!って凄っく興奮しちゃったよ、、、」
なんて、説明された相手は、
「え~何だか面白そう~見に行っちゃおうかな?、、、」
と興味津々となり、その場で映画の放映スケジュールをチェックし始めると思います。
説明の上手な人は、全てを伝える訳ではありません。しかし、「ココ」という気になるポイントのみを伝えて、相手の関心を掻き立てるのが絶妙なので、
「○○さんて、説明上手いよね~」
と人から頼りにされると思います。
興味を抱き、関心を抱いてしまうと人は動かずにはいられません。そして、営業マンの行う提案も実は、全く同じ類のものだと思います。
商品の性格によっては1から10まで、懇切丁寧な説明が必要な場合もありますが、ほとんどの商談においてそうではないと思います。
商品説明で大切なポイントは「お客様の気になる点を的確にフォローする事」であり、
「とりあえず、使ってみるか、、、」
「何だか良さそうね?」
と思ってもらう事がとても大事です。
商品の「ウリ」が10あるからと言って、そのウリを全て説明する必要などないのです。
もし、全てを説明してしまうとお客様は、その時点で満足してしまうかもしれません。人は、あまりに詳細な説明を聞くと、何だか分かった気になってしまい、「なるほどね~」と自分で試したいとか、使ってみたいといった気持ちが薄れます。
これが接客、提案における「ネタバレ」状態であり、喋り過ぎた営業に、与えられる罰であると言えるでしょう。
全てを伝えきるのが最適な説明ではなく、説明には「適量」というものがある
商品提案をする上で、全ての情報をお客様に伝えるのは、時として逆効果にもなるのです。
大事な事はその時々に応じて、お客様に必要な情報を「的確に、適量」伝える事であり、そこから相手の胸の内に興味や関心の芽を芽生えさせる事にあるのです。
しかし、この時、1から10までのポイントで、どれが訴求点になるのかは分かりません。その訴求点を的確に見抜くセンスが営業に最も必要な才能なのかもしれません。
そして、そのセンスを磨くのが営業として、やるべき事の1つです。
あまりにも度を越した説明過多は「ネタバレ」と同じであり、ネタバレにはならない程度に抑えた説明力が、営業の際に求められる力であると思います。
なので、、、
的確に訴求点のみを抑えた「チラ見せ」のできる提案力が最終的な成果となって、あなたの株を上げてくれると思います。
最後までありがとうございました。
追伸
私は何の説明においても「丁寧 」であるのが最善だと思ってはいます。
しかし、余りにも必要以上であり、度を超えた説明を行ってしまうと、逆に相手の興味を奪ってしまう恐れがあるのが事実であり、「喋り過ぎ」は時として“害にも毒にもなってしまう”と思います。
それに説明が長すぎると、聞いている方は集中力を保つ事が出来ずに「買う気」のピークを過ぎてしまう事もあるので、説明をする時は、あくまでも「聞き手の集中力」が保たれる事を前提に、話をするべきになるのです。
結局のところ、、、コピーで言うところの、
「短いコピーが良い訳でもなく、長いコピーが必要な訳でもない。十分かつ必要な長さのコピーが必要になる」
これが、説明における最適解である。
コピーライターとして、このように答える事が正解になるんじゃないかと思っていますゥ~
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