「お客様は自分を映す鏡」争いの心は、相手からの予想だにしない反発と反撃しか生まないよ、、、、

カウンセリングでは、クライアントとの信頼関係を深めるためのテクニックが確立しているのですが、そのテクニックは傾聴、共感、受容といわれる3つのテクニックに大別できます。

そして、これらのテクニックを応用することで、あなたのセールスを成功させる確率はグっと高まると思うのですが、しかし時には、

「とにかく明日までに間に合わせてくれ!」

「もっと安くできないのか?!」

といった、顧客からの無茶な要求に出くわすこともあるでしょう。そんな時、顧客との良好な関係維持を優先させて、無茶な要求であっても渋々と受け入れざるを得ない、、、といった苦い経験をした営業マンは、少なからずいると思います。

ですからそんな時こそ、カウンセリングの心理学を応用することが、顧客、得意先からの無茶難題を解決する最良の一手になるかもしれません。

あなたは、相手のクレームに「寄り添う」ことが出来るか?

心理学もカウンセリングも「相手との良好な関係を維持する」といった点では同じであり、クライアントや顧客との信頼関係を築けていなければ、話になどならない。つまり、、、仕事になどならないと言えるでしょう。

ですから、顧客からの無茶ぶりを上手に躱すためには、顧客との信頼関係を構築し、互いに納得できるまで話し合う必要があるのです。そのためには、まず相手との信頼関係構築の第一歩として、相手の感情に寄り添う「共感」に相当する「バックトラック」というテクニックが有効です。

このテクニックは、相手の言うことをオウム返しするだけなので、

「急いでるんですね?」

「それはお困りでしょう」

と、相手の言葉尻をさりげなく繰り返すことで信頼感が増すという簡単なテクニックです。割合と有名なコミュニケーションの技術なので、もしかすと存知の方も多いかもしれません。

人間の持つ根源的な欲求として「社会的承認欲求」というものがあるのですが、これは他人に認められたいという欲求であり、自分の言葉を繰り返されるだけの単純なやり取りであっても、相手による「承認」を感じられるので、その人を自分の仲間だと思う親近感が増す、といった働きがあるのです。

親近感が増せば当然の事ながら、相手との距離も縮まるのでその分、信頼感は増す事になります。

次に紹介するテクニックは「傾聴」なのですが、傾聴とは相手の話をただじっくり聞くだけの事ですが、人の考え方や行動に強い影響力があり、相手の考え方や行動の変化を促します。

傾聴は相手からの信頼関係を深めるだけでなく、トラックバックによる反芻で、自分の発言に対する洞察が進むので、発言者自身の自己理解が進むといった面もあります。そして、余談ですが、、、相手のとの会話のやり取りによって自分自身の考え方が整理され、そこから何か新しいアイデア浮かんだりする効果を「オートクライン」と呼びます。アートクラインはコーチングでは頻繁に使われるテクニックの1つであって、コンサルの中でもよく使われる手法の1つです。

また、傾聴には発言そのものによって、胸の内に溜まっていたものを吐き出させる効果もあるので、発言者の心持ちを軽くしてあげる作用もあるのです。

こうした心の浄化作用を「カタルシス」というのですが、心が浄化されることによって相手の言葉を素直に聞ける態度が生まれます。

ですから、相手の意見や考え方を跳ねのけるのではなく「先ずは聴く」という姿勢で話し合いに臨むのは、とても大切なことになるのです。

3つ目のポイントは、相手の言葉や感情をそのまま受け止める「受容」なのですが、人間は社会的承認欲求から、

「今の自分でもいいのか?」

と無意識のうちに、自分の発言を確認したいと思う欲求があります。そこで「あなたの仰っていることは分かります」と理解を示すことで相手が安堵し、心理的緊張が和らぐといった効果があるのです。

ですから、顧客との話し合いは、

「相手を説得してやろう!」

「なんとかやり込めてやろう!」

といった態度で臨むのは賢明であるとはいえず、あくまでも相手に寄り添う態度で臨むのが正解です。

これらのテクニックを駆使することで顧客の態度は、かなり軟化するとは思うのですが、最終的な目的は無茶な要求を撤回させることか、ハードルを下げることにあります。そこで、最終的には相手の譲歩を引き出すことで交渉の完了を見るのですが、譲歩を引き出すためには、相手から好意を受け取ると、好意で返したくなる心理である「返報性の原理」を応用するのが良いでしょう。

「お客様は自分を映す鏡」争いの心は、相手の反発と反撃しか生まない

返報性とは、マーケティング、セールスの技術ではよく使われる普遍的な心理であり、まずは自分が何らかの譲歩をすることで、相手の譲歩を引き出し顧客の顔を立ててあげることによって、目的となる最終的な譲歩を引き出します。

そこで、バックトラック、傾聴、受容のテクニックを駆使すれば、クレームをつけてきた顧客も矛を収めつつ、現実的な妥協案を考え始めると思うので、例えば、、、

「とにかく明日にしてくれ!」といった無茶な納期の要求であれば、「通常5日かかるところを、なんとか3日まで縮めますから!」と通常納期とは違う努力を見せることで(思った通りには縮まらないが、それでも、まぁ仕方がないか、、、)と顧客も、あなたから譲歩を引き出せた事実に満足し、その提案を受け入れるやもしれません。

顧客からの無茶な要求を心よく思える人などいないでしょうが、その無茶な要求に腹を立てたり困惑しているだけでは、問題が解決する事はありません。

ですから、まずは、

「何故、こんな無茶ぶりをしてくるのか?」

といった相手の背景事情を予想することであり、その自分なりの予想を元に、心理テクニックを駆使した譲歩交渉のスキルを身につけておくことは営業交渉だけでなく、あらゆる人間関係において有効に働くことだと思います。

相手から「譲歩を引き出すテクニック」は、営業マンとしてもビジネスマンとしても、身につけて決して損になるものではないのでもし、顧客からの無茶難題に出くわす場面があったなら、是非、このテクニックの有効性をご自身の目で確かめ欲しいと思います。

顧客からのクレームを受けるというトラブルは、それを乗り越えることができれば逆に、顧客の信頼を勝ち取るチャンスになるものでもあり、もし顧客との間に何らかのトラブルが起きたなら、この記事に書かれた事を思い出し、素直に実践する事をおススメします。

しかし、最も大事なことは、交渉の根幹になるのが「相手への思いやり」であり、とにかく相手を「へこましてやる!」「何が何でも、こっちの言い分を飲ませてやる!」といった心理は、相手からの予想以上の反発と反撃しか生まない「最悪の事態」の元になると思います。

最後までありがとうございました。

 

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